2014年4月25日金曜日

4月14日に環境省に行ってきました。

ご報告が遅くなりましたが、4月14日、環境省に行ってきましたので
ご報告いたします。
少し長くなりますが、読んでください。

私の目的は、災害時、ペット同伴避難を当たり前にするためです。

環境省『人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト』発起人の、
牧原秀樹環境大臣政務官にお会いし、「提案書」をお渡ししてきました。
(提案書は細川敦史弁護士さんが作ってくださいました)
 
 
『人と動物が幸せに暮らす社会の実現プロジェクト』とは、
犬や猫の殺処分をゼロにし、人と動物が共に幸せに暮らせる社会の
実現のために、平成25年11月に、牧原政務官を発起人として立ち上げ
られたプロジェクトです。

災害時のペット同伴避難については、このプロジェクトとは少し
違うかもしれませんが、「人も動物も同じ命」という根底に流れている
ものは同じだと思いましたので、たくさんの方の協力を得て、
動物愛護活動家の方々に混ざり、私も同行させていただきました。

7項目提案した中に、「災害時のペット同伴避難」も一項目として
あげていただきました。
「災害時のペット同伴避難」については、私から直接、牧原政務官に
お話をさせていただきました。
今回のために、命展に絵をご依頼された4名の飼い主さんが、
環境省の方に宛てたお手紙を書いてくださいました。
その4通のお手紙と一緒に、私からの手紙、提案書、
そして、絵本『ぼくは海になった』を、牧原政務官にお渡ししました。

その後、「環境省自然環境局総務課動物愛護管理室」の室長、
田邉仁さんとも、お話をさせていただきました。
環境省内で動物行政を担当しているのは、
「環境省自然環境局総務課動物愛護管理室」です。
環境省のなかではとても小さな部署のように感じました。

どんな立場の人もみんな私と同じ、心があります。
だから、その心に必死で想いを伝えることができれば、
その想いは届くと信じ、お話をしました。
しかし、それだけでは足りませんでした。
根拠となるものを数字で示すことも必要なのだとわかりました。
ですので、これからその準備を始めようと思います。
詳細は、まとまり次第、このブログでお知らせいたします。

私が環境省の方宛に書き、お渡しした手紙を載せます。
これは、牧原政務官や田邉さんにお伝えした内容です。

最近、動物が苦手な方からのメールも届くようになりました。
私の考える「ペット同伴避難」はどういうものなのかを
ここで読んでいただけたらわかっていただけると思います。

~環境省の方々へ~

私は「震災で消えた小さな命展」の代表をしています、うさと申します。

「震災で消えた小さな命展」とは、2011311日に起きた、
東日本大震災で犠牲になった動物たちの絵を展示しています。

飼い主さんから依頼を受けて、国内外約100名の絵本作家・イラストレー
ター・画家が絵にしました。描いた絵は、日本や海外を巡回した後、
飼い主さんに差し上げます。今までに亡くなった動物たちの絵、約150点を
描いて飼い主さんに差し上げてきました。

 私が何故「震災で消えた小さな命展」の開催を始めたのか・・
そのきっかけと理由をお伝えしたいと思います。

201110月、初めて被災地を訪れました。その時に、人間だけでなく、
たくさんの動物たちも犠牲になったことを知りました。
犠牲になった動物たちの中には、もしもその動物が人間だったら助かった命が
たくさんあったことも知りました。
そして、ペットを一緒に避難所に連れていけないからと、自宅に残り、
ペットと共に亡くなられた方がたくさんいたことも知りました。

ペットを亡くされた飼い主さんは、みなさんご自身を責めていらっしゃいます。
自分だけが助かってしまった、自分がこの子を守ってあげられなかったと。
姿かたちが違ってもその命を思う人にとっては、人間と同じ大切な家族です。
人間の子どもと、まったく同じ存在なのです。
だから、避難できるのに避難せず、ペットと共に亡くなる道を選ばれる方が
たくさんいたのです。多分、私もそうしたでしょう。
 
ペットの命を助けることは、人の命を助けることにもつながるのです。
人とペットを切り離して考えることはできないと思います。

今の日本は、まだペットと共に避難できる環境が整っていません。
昨年夏、環境省から「災害発生時、ペット同行避難が原則」との指針が
出されました。しかし、ほとんどの自治体がそのことを知りません。
知らなければ、新しい智恵もわきません。

国から指針を出し、その方法や時期は各自治体にお任せをするのというの
ならば、そのことを知らない自治体がないくらい、周知徹底を図ることは
最低限度、国としてやらなければならないことではないかと思います。
そして、是非、避難時に一緒に連れて逃げてきた命は、
どの命にも線を引くことなく、救えるような国であってほしいと思います。

避難時に一緒に連れて逃げてくるものは、その人にとっては大切な存在
であり、共に助かりたいから連れてくるのです。
初めから救う命、救えない命と、命の線引きから決めるのではなく、
命は全て救うものそこから、考えていただきたいと切に願います。

「同行避難」と「同伴避難」という言葉があります。
私の中ではこの2つには違いがあります。
「ペット同行避難」とは、避難先で、人と動物を分けて避難させること。
(人と動物が一緒にはいられない)
「ペット同伴避難」とは、避難先で、人だけの避難所と、人と動物が共に
いられる避難所の2種類にわけて避難させること。
私は「ペット同伴避難」をお願いしたく思います。
理由は、災害時は人にとっても、動物にとってもいつもと環境が変わって
しまい怖かったり、不安だったりします。
そんな時だからこそ、動物たちは飼い主さんと一緒にいた方が、
一番安心していられるので、鳴いたり暴れたり、ストレスにより体調を
崩したりということを防ぐことができます。
それは飼い主さんにとっても同じです。
そして緊急時、ペットのお世話は、飼い主さん自身でやっていただけ
ますから、人手も助かります。
「ペット同伴避難」(人の避難所と人と動物が共にいられる避難所に分ける)
にすることにより、動物が苦手の人や、アレルギーがある人にとっての問題も
起きません。
どうか、「ペット同行避難」ではなく、「ペット同伴避難」を進めていただく
ようにお願いします。

今後また、いつどこで災害が起きるかわかりません。
風化させない本当の意味は、忘れないことではなく、
二度と同じことを起こさないことだと思います。

過去の災害、東日本大震災などで、助かることが出来るのに助けられなかった、
その命を無駄にしないためにも、災害対策マニュアル「ペット同伴避難」
加えていただけるよう、そして周知徹底をどうぞ、よろしくお願いします。

                        「震災で消えた小さな命展」代表 うさ

2014年4月17日木曜日

大きなタペストリーいただきました!

「震災で消えた小さな命展」パート1のマルちゃんの飼い主さんから、
素敵な贈りものが届きました。
『同じ星空を見た夜』の絵の大きなタペストリーです。

このタペストリー、よ~~く見てください。
背景の色、動物たち・・これ一針一針、刺繍でできているのです。
天の川はビーズです。
きっと、気の遠くなるような作業でしたでしょう・・。
もう・・あまりにすごくて感動しています。
中にお手紙が入っていました。

「あの夜に見上げた煌々と輝く満天の星をどう表現したら良いのかと
悩みましたが、途中から 一つ一つビーズを通すたびに 
亡くなったたくさんの命に思えて せつない気持ちになりました。
少し優しい夜空になったと思います」

一生、大切にします。

2014年4月9日水曜日

絵本「ぼくは海になった」原画展示&絵本の販売

先月11日、命展から生まれた、絵本「ぼくは海になった」が
刊行されました。
そこで、絵本原画展の開催を始めることになりました。
書店、その他、原画の展示&絵本の販売をさせていただける
ところを募集中です。
店舗状況により原画の展示は、数点でも可能です。
原画は額装した状態で送らせていただきます。

この絵本を多くの人に読んでいただき、人も動物もみんな同じ命であり、
大切な家族なんだということをわかっていただきたいと願っています。
二度と同じことを繰り返さないためにも・・。

もしも、開催可能な店舗などありましたら、こちらの
命展の問合せ先アドレスの方にご連絡いただけたらと思います。
hello@chiisanainochi.com

どうぞよろしくお願いします。

               http://books.rakuten.co.jp/rb/12693455/

2014年4月6日日曜日

イタリアから帰国しました!

イタリアではインターネットが使えなかったので、ちょっと遅くなりましたが、
ボローニャブックフェアでのことをお知らせしたいと思います。

ボローニャブックフェアは3月24日~27日の4日間でした。
22日に成田空港からイスタンブール経由で23日ローマ空港に
到着しました。
イスタンブールでは(♪飛んでイスタンブウウ~ル~~♪)と心で歌いながら
乗り換えました。

ローマに着き、その後ボローニャへ向かいましたが、さすがイタリア・・
列車が遅れて21時ごろ到着しました。

ボローニャ駅です。

ボローニャブックフェアの前に、ボローニャの町を少し紹介します。
ボローニャにはボローニャ大学という、ヨーロッパで最古の大学があります。

これは有名なボローニャの斜塔。

駅の近くのガッリエラ門。
ボローニャはかつて、城壁で囲まれていました。

エンツォ王の宮殿。

雨が降った、夜のボローニャの街。
濡れた石畳が灯りに照らされてて、きれいでした。
 
24日9時からボローニャブックフェアが始まりました。
今回のボローニャブックフェアに参加した目的は、
私の今まで描いた絵本や新作絵本と、先日くもん出版から
出していただいた絵本「ぼくは海になった」の売り込み、
命展の活動を他の国の方にも伝えること、岩手県が作ってくださった
「東日本大震災で失われた小さな命を想う」の英語版の配布・・です。
4日間、頑張ってきました!
 
ボローニャブックフェアの会場入口です。
いつもワクワクします。


25・26・19・30と4つの大きな会場があります。
その中に、世界中の絵本の出版社や書店があります。
会場の様子です。
いろんな国の出版社のブースがあって、ここは小さな地球です。




犬も一緒に・・。

うさぎも・・

リスも・・

日本の出版社のブースには、命展の参加作家さんたちの絵本も
並んでいました。
かわかみ味智子さんの「ねこ ばんざい」
http://kinderbook.jp/shopdetail/000000000010/

垂石眞子さんの「なっちゃんときげんのわるいおおかみ」
http://books.rakuten.co.jp/rb/11189580/

同じく垂石眞子さんの「かわいいこねこをもらってください」
http://books.rakuten.co.jp/rb/4853228/
あんびるやすこさんの「ハーブのティーパーティー」http://books.rakuten.co.jp/rb/12463733/
             「ハーブ魔女の不思議なレシピ」
http://books.rakuten.co.jp/rb/4365577/

私の絵本もありました。嬉しかったです。
オーストリアの出版社「Nilpferd In Residenz」です。

この絵本は文章は命展参加作家のたかぎなまこさんです。
絵が私です。タイトルは「Was Flauschiges 」
http://www.amazon.co.jp/Was-Flauschiges-Namako-Takagi/dp/370172119X

今回はたかぎさんも初めてボローニャブックフェアに参加されました。
Nilpferd In Residenzの編集者コーネリアさんと。
4年前、コーネリアさんとの出会いで出版に結びつきました。
 

そしてもう一つ、韓国の出版社「BFbooks」にもありました。
タイトルは「Tiny Monkey and the Flower」です。
この出版社は、視覚障害のある子供に向けての点字絵本を多く出版
されているところです。

会場を入ってすぐの、多くの人が集う場所に、岩手県の小冊子を
置かせていただきました。きっと多くの人が見てくれたと思います。
この英語版小冊子、実はまだ製本はされておらずダウンロードのみでした。
それを今回のボローニャのために、釜石保健所のみなさんが手作りで
30冊作ってくださったのです。

作っていただいた30冊、本当に理解していただけた各国の出版社の
方々にお渡ししてきました。
スペインの出版社「OQO」のエヴァさん。
エヴァさんは、7年前に始めてボローニャに行った時に出会いました。
命展の活動も知っていて、スペインからいつも応援してくださっている
方です。

そして、この方は、絵本作家のアンドレ・ダーハンさんです。
アルジェリアで生まれ、今はパリで暮らしていらっしゃるそうです。
http://www.andredahan.com/
アンドレ・ダーハンさんは、震災チャリティー展などにも多く
参加されている方です。
震災の事、命展のこと・・いろいろお話をさせていただきました。
とても真剣にお話を聞いてくださいました。
アンドレ・ダーハンさんにも、岩手県の小冊子をお渡ししました。
今後、何かできることがあれば・・と言ってくださり、名刺をいただきました。
 
日本でもたくさんの絵本を出されています。
 
ボローニャの4日間は、多くの国の方々に出来る限りお話をしてきました。
各国の災害時についても、いろいろ聞きました。
イタリアは避難所というものは特にないらしく、
各家族ごとまたは、2家族ごとに、一つテントを配布するそうです。
なので、当然動物も一緒に連れて避難できるそうです。
国により、災害時の対応の方法は違います。
人と動物にたいしての扱いの違いも、国により様々でした。
この問題は、日本だけの問題ではないと、あらためて思いました。
災害は世界中、いつどこで起きるかわかりません。
いざというとき、自分の大切なものをしっかりと守ることができるような
世の中になっていって欲しいと思います。
そのために、今自分に出来ることを精一杯考えていきたいと思いました。
 

ボローニャブックフェアのこの時期は、いつもイースター前で、
お店にはかわいい、うさぎのチョコがずらりと並びます。
(うさぎが生まれ変わりの卵を運んでくるという言い伝えから)

うさぎ好きにはたまらない時期です。