2015年11月5日木曜日

11月2日~八戸から帰る前に行ってきた場所~

11月2日、13時過ぎの新幹線に乗って、帰ってきました。
新幹線の時間までに、2ヶ所行きたい場所があったので、
今回、会場を借りてくれたりと、いろいろ本当にお世話になった、
田村さんに最後に連れて行っていただきました。

まず、最初に、樹齢約500年の、大銀杏に会いに行きました。
約500年前というと、戦国時代でしょうか。

大銀杏は、今から6年前、八戸市の保存樹木として指定されました。
保存樹木になるまでには、大変だったと聞きました。

大銀杏のお話を聞かせてくださったのは、八戸在住の、
写真家・版画家の道合政邦さんです。
「はっち」のインフォメーションで、偶然、命展の開催を知り、観に来て
くださいました。

大銀杏の木は、元々はここにあったのではなかったそうです。
昔、毘沙門天を祀ったお寺があり、大銀杏は、お寺の境内にあったそうです。
しばらくして、お寺がなくなり、大銀杏だけが、現代まで残りました。
そして現代・・・今から10年くらい前、国道を作ることになり、
500年も生きてきた銀杏の木を、八戸市は切ってしまうことにしました。
それを知った、道合さんが、
『八戸市を500年も見続けてきた銀杏の木を、後から生まれた人間が、
自分たちの生活の都合で切り倒してしまうなんて、そんなことはしては
ならない!』
八戸市に、大銀杏の木を、移植してほしいと訴えつづけられたそうです。
大銀杏の存在を知ってもらおうと、道合さんは、大銀杏の写真を撮り続け、
写真展を開催し、八戸市の方々に伝えました。
諦めず、伝え続けたおかげで、賛同者も増え、大銀杏の木は、
移植され、そして、八戸市の保存樹木となりました。
道合さんの想いが、大銀杏の命を守りました。

これが、移植される前の大銀杏の木です。

そして、今の大銀杏です。
枝は切られてしまって、少し痛々しく感じました。
今、この大銀杏は、かなり弱ってきているようで、道合さんは
とても心配されていました。
大銀杏は今、大きな病院、ショッピングセンター、大きな道路の囲まれて、
一人っきりで立っています。寂しそうに感じました。

大銀杏に、「元気になってね」と心で伝え、この場を離れました。
次に向かったのは『是川縄文館』です。

『是川縄文館』に、私が今回、どうしても会いたかった土偶さんがいます。

国宝土偶5体の中の一つ、合掌土偶さんです。

指を組み、少し見上げて、祈るような姿勢をして座っいます。

よく見ると、組んだ指の数は6本。
ということは、左右指は3本づつということになります。

国宝になっている土偶は5体ですが、重要文化財となっている
土偶は日本中(南の方ではあまり発見されていません)にありますが、
指が3本の土偶は多いのです。不思議です。


随分、長い時間、合掌土偶さんと2人きりでいられました。
なんていうのでしょう・・・やっぱり、いつも思いますが、美しいです。

ここには、合掌土偶さん以外にも、たくさんの土偶さんがいます。

そのうちの、気になった土偶さんをいくつかご紹介します。
頬に手をあて、オホホ のポーズをしている土偶さん。

なんでしょう・・肩のはった土偶さん。

なんともかわいい、鳥のような顔した土偶さん。

飛鳥時代の人みたいな土偶さん。

この土偶さん・・かわいく笑っています。

先日函館で見た「中空土偶」の顔に似た、土偶さん。

顔が水玉の、遮光器土偶さん。

不思議な顔・・。

どう見ても、宇宙人としか思えません。

これは、「鼻曲がり土面」です。
鼻が右に曲がっています。
どうしてこんな土面にしたのでしょう・・。

「鼻曲がり土面」は、他の場所からも発見されています。
でも、右に鼻が曲がっているのは、この土面だけで、
他のは、みんな左に鼻が曲がっているそうです。

最後に、いい笑顔の、遮光器土偶さん。
かわいいです。
 
八戸市の次は、長野県安曇野市の「森のおうち」で命展3の開催です。
11月20日~2016年1月25日まで、約2ヶ月開催します!

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